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私の願望

【屋上で・・・】

屋上で・・・】
【青姦】
《勤務先の小学校に侵入して性行為》
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SNSで知り合った女性と勤務先の小学校に侵入して性行為をしたとして、大阪市教育委員会は9日、市立小の男性教諭(27)を停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。教諭は処分日の3月31日付で依願退職した。
市教委によると、教諭は2018年9月の深夜、勤務先の学校の門を暗証番号で解錠して侵入した。「スリルがあると思って学校に入った」と説明したという。昨年10月下旬、一緒に校内に入った女性を名乗り、調査を求めるメールが市教委に届いて発覚した。

SNSで知り合った女性:佐伯奈緒美(17)
肩よりも少し長いセミロングストレートの黒髪。身長159、体重、47。目がぱっちりして可愛らしい子。芸能人で言えば「夏帆」に似ている。

「かわいいねえ、奈緒美ちゃん。君のそのサラサラのセミロングの髪。瞳。胸。おしり。それにセーラー服がよく似合う」

彼女を抱き寄せキスをする。彼女のキスは積極的で激しく、唾液がすごい。股間を擦りつけられちんぽが瞬く間に勃起した

こ……んな、ところで……。

クラクラする。もう、理解が追い付いてこない。龍さんに連れられるがまま、屋上を囲うフェンスに背をつける。建物の下から勢いよく風が吹き抜けて、解放感に、ドキドキが止まらない。龍さんが、私の手をズボンのベルトに導いた。

わかっているよね……?

見上げると、優しい、でも、命じるかのような目が、訴えかけてくる。自分でも気づかないうちに、私は龍さんのズボンのチャックに指を這わせ――龍さんのちんぽを取り出して、しゃぶりついてしまっていた。
屈み込んで、何度も何度も頭を上下させる。

止まらない……。

大きく開いた股の間から、下着の中に、リモコンバイブが落ち込んでくる。おまんこから抜けたそれが、下着の中でヌルヌル暴れ始めて、敏感になったクリが刺激されるたび、軽くイってしまうくらいの快感が突き抜けた。

「ほら、もっと深く……きちんと教えただろう?」

でも、龍さんの大きくて……苦しいの……っ!

舌を遊ばせる隙間も無いほど、龍さんのペニスで口の中を満たされてしまう。飲み込むことのできない唾液が、ポトポトと地面に滴り落ちている。息が、続かない。
でも、

……でも、

「うん、いいよ……上手だ」

甘い声でトロン、と褒められると、もっと龍さんに喜んで欲しくなる。私の口の中で、龍さんのちんぽが大きくなったり、ビクビクしたりするたびに、愛惜しさがこみ上げてくる。

「とっても、気持ちいいよ」

頭を、撫でられる。そのまま、ぐっと根元まで押し込まれて――。

「――っ」

苦しくて、息が出来なくて、喉の奥で咳き込んでしまう。ようやく解放されて、おもいきり酸素を吸い込んだら、頬を涙が伝うのがわかった。

「そういう顔も、そそるよね」

そっと涙を拭ってくれる、龍さん。もっと私を感じてほしくて、再びペニスに口づけようとする。
なのに、

「おっと。これ以上されたら、さすがの俺もイッちゃいそうだし。そうなったら、勿体無いだろう?」

もったいない――?

「今日は全部、君の中に注ぎ込んであげないと。早く欲しいんでしょう? 君も――、」

俺との、赤ちゃん。龍さんに抱き起こされ、されるがまま、今度はフェンスに捕まる形になる。
……否、誰かの、何かの支え無しには、もう立っていることすらできないほどの私は、フェンスに捕まる他しようがなかった。

「あーあ、ローターも抜け落ちちゃって……」

四つん這いのような姿勢になった私の下着を、龍さんがスルスルと器用に脱がせていく。
自分の愛液と彼の精液とでぐちゃぐちゃになったおまんこが外気にさらされて、息を飲む。でも、ようやく、おまんこの入り口とクリのあたりで暴れていたローターが無くなって、少しだけ解放感でホッとする。

キモチイイ、恥ずかしい。シてほしい、ヤメテほしい。色んな感情がまぜこぜになって、どれが自分の本心なのかすら、わからない。

「もう下着の中、ぐちゃぐちゃのドロドロだよ? せっかくあんなにたっぷり中出ししてあげたのに、これじゃあ赤ちゃん、できないかも知れないじゃないか」

今度は、アナルの方に入っているリモコンローターの紐に、龍さんの指がかけられる。そのままぐっと引っ張られて、

「あぁっ……!」

あっけなく、抜き去られてしまう。やっと自由になった、自分の体。でも、喜びもつかの間、

「ちゃんとローターで蓋をして、精液、出さないようにって命令しただろう?」

後ろの穴に、先ほどよりも大きな、違和感。ぬるっ、と割って、何かが入ってこようとしている。

もしか……して、

「せ……、」

龍さっ、

「悪い子には、オシオキが必要だ」
「――……っ!」

ヴヴヴヴヴヴっ……

と肌を震わせる振動。押し付けられて、お尻が小刻みに振動しているのがわかる。それをもっと押し込まれて、どんどん後ろの穴の入り口が開いていく。

「だ……め……!」
「もう入るだろう? それに、君の愛液と僕の精液で……ローションより、ヌルヌルだ」

つぷぷぷ……

と、水音がする。ずっと前の穴を犯していたあのローターが、先生に押し込まれるがままに、今度は後ろの穴に装着される。

やだ、太い――。

さっきまでとは、圧迫感が違う。

「ほら、あっさりと入ったよ。やっぱり君、資質あるね。とってもエッチでヘンタイで、まぁ、そんなところも、」

今度はおまんこに、熱いモノがあてがわれる。ニチャニチャと音を立てて、私の入り口を探している。

コツン、と、おまんこの入り口にあたる。そこで、龍さんの動きが、ピタッと止まって……。

「好き、と言うか、愛してるよ」
「あぁっ……あっ!」

そのままいっきに、体ごと押し込まれるように貫かれた。

愛してる――。それは、魔法のコトバ、だと思う。柄にも無く、そう思う。特に、龍さんと付き合うようになってからは、強く、そう思う。

だって、そう言われるだけで……、

「りゅう……、さんっ! あぁ……っ!」

理性が、吹っ飛んでしまう。もう、龍さんが欲しくて欲しくて、たまらなくなってしまう。求められるがまま、成すがまま、龍さんのモノになってしまいたくなる。

ここがどこであろうと、誰に見られようと、どうなろうと。龍さんが私を求めてくれるなら、それでいい……だからもっと、私を愛してほしい……っ!

「あっ、いっ……いいっ……ああんっ!」

龍さんがバックから私を突き上げる度に、捕まるフェンスがガシャガシャと大きな音を立てている。きっとそれが、私の喘ぎ声なんか消してくれてるはずだから……、ねえ、りゅう……?

「もっと! りゅう……、さんっ! もっとしてぇっ!」
「そんな大声上げて、誰かに見つかっても知らないよ?」
「もっと……おく……ぅっ! あっ、そ……こぉキモチイイ……っ!!」

龍さんのちんぽがおまんこに擦れると、アナルに入っているバイブと挟まれて刺激になって、おかしいくらいに気持ち良くてたまらなかった。龍さんがピストンする度に、

ヴヴッ、ヴヴッ、

とリズムよく全身にバイブレーションが駆け抜けていく。

「あ……はぁ……っ」

コリコリ、ヌルヌル刺激が来て、クリに何か暖かい刺激がほとばしる。

「おやおや?」
「ひぁっ……み……ないで……ぇっ」

ビチョビチョ、地面が濡れていく。先ほどのフェラの唾液の跡を、クリから漏れる液体の跡がどんどん広がって、消してゆく。そのシミが、龍さんの足元にも広がっていく。私の太腿が、自分の潮で、びしょ濡れになる――。

「潮? おもらし? こんなところで、恥ずかしいナースだねぇ」
「あっ! あぁんっ!」
「もしかして、外でエッチして、興奮しちゃってるのかい? 初めてだもんねぇ、青姦」
「いいっ……き……ちゃうっ……!」
「誰かに見られるかも知れないって、興奮してるのかな? もし君の患者さん……そうだ、あのヘルニアの美容師にでも見られたら、幻滅されちゃうかもよ?」
「イ……くぅっ……!」

龍さんの声が、体の真ん中を伝わって、私の中に直接聞こえてくるかのようだった。

「きっと、元気で可愛いナースだなぁって思われているんだろうねぇ、君は。まさか、こんなトコロで男とセックスするようなみだらな娘だなんて、欠片ほども思っていないんだろうねぇ、彼は」
「イくぅっ! イクのぉっ……! あっ!」
「彼は君のこと、何も知らないんだ」

ズンズンズンズン、

抜けそうな所から一番奥まで、何度も何度も強く突き上げられる。
 
パンパン

と体と身体がぶつかり合う音がして、おまんこから色んなものがジュブジュブと溢れ出てくる。声が止まらない。息継ぎができない。苦しいくらいに、責め立てられる。
酸素不足で頭の中が痺れて来て、何度も腰から崩れ落ちそうになる。その度に先生から突き上げられて、飛び跳ねるように立たされてしまう。

「君だって生物学的にはメスなんだ。オスを求めるのは……当たり前だものね?」
「りゅう……、さんっ!」
「いいねぇ、その声。エッチだねぇ。淫乱だねぇ。普段は涼しい顔をしているのに、本当はこういうことが大好きなヘンタイさんだものねぇ、君は」
「も……ぉっ、――ら……めぇっ!」
「それが、君の本性だものね。職場で子づくりセックスをして、ロータープレイに青姦だ。しかも、職場で潮まで吹いて。性欲旺盛、スキモノ、ヘンタイじみてさえいる」
「あっ……!」
「本当は好きなんだろう?」
「……っ」

だって、それは――……。

仕方ないじゃない。バカな龍さんだと思う。頭のネジだって軽く十本くらいは吹っ飛んでそうだし、その上スケベでヘンタイで。でも……、

「――僕は、好きだよ」

耳元の、龍さんの吐息が熱い。全身が甘くジンジンと痺れて、言うことを聞かない。

私だって、わからない。なんでこの人なのか。よりによって、なんでこんなロクでもない男性なのか。でも、イラッとすることも、ムカッとすることもいっぱいあるけど、一緒にいるのがすごく自然で、心も体も満たされる感じがして……。
こんなの、初めてで。

「君のこういう姿も、僕は、愛しているよ」
「……た……し、もぉっ……!」

私だって、あの美容師さんみたいな素敵な男性と、穏やかで普通の恋愛ができたらいいなって、思わないわけでもない。なのに、心も体も、龍さんを求めてしまって、自分でもそれを止めることができない。
龍さんがいい。龍さんがいい。自分でも呆れるほど、私は、龍さんのこと……、

好きなの――。

説明なんてできない。理由なんてわからない。ただただ、求めてしまう。ただただ、欲しいと思ってしまう。だから、龍さんに求められるのが嬉しくて。欲しい、と思ってもらえることが嬉しくて。

好きだ、愛してるって。そんなこと、言われたら、

「私も?」
「す……きぃっ……ひあっ……!」
「よく、聞こえないよ?」
「あっ、はぁっ……んっ! ああっ!」

もっと激しく後ろから突き上げられて、全身を揺さぶられて、言葉が言葉になって出て来なくなる。抜けるギリギリまで引っ張られて、そこから一気に一番奥へとぶつけられる。
おまんこの奥の奥に、先生の逞しいペニスが勢いよく当たる度に、息が止まりそうになる。何度も、何度も。苦しいくらい……。

「私も、何? ちゃんと、教えて?」
「あっ! ああっ! ふ……あぁんっ!」
「ちゃんと言えない子には、ご褒美、あげないよ?」
「あふ……っ……あっ! ああっつ! あ……っ、」
「ほら、早く……」

やおら、私の片足を高く持ち上げて、貫く角度を変える龍さん。すると、ピストンされる度に、一番気持ちの良い場所に的確に龍さんのペニスが擦れるようになって、ますます立っていられなくなりそうになる。
爪先がガクガク震えて、膝がかくんっと落ちる。その度に龍さんに抱えあげられて、執拗に責め立てられる。

「言うの? 言わないの?」
「い……っちゃ……」
「言う……じゃなくて、イクの?」
「あっ……、」

おまんこがきゅぅっ……と締まる度、アナルのバイブがヴゥッ……と重い音を立てて、締め付けに抗っているのがわかる。我慢しきれず、軽くイくのを止められないまま、うわ言のように繰り返す。

「……き……っ、す……き……あっ……す……きぃっ……」

だから、龍さん……、

「も……っとぉっ……!」
「もっと?」
「イきたい……っ! いか……せてぇっ……! おねが……ぃっ……あぁっ!」

もっと深くイキたいのに、龍さんに快感をコントロールされて、もう、おかしくなっちゃいそうだった。耐えられない。
イきたい。
龍さんが、欲しい。
もっと、欲しい。

「おね……がいっ……!」

「こんなところでイきたいの? 君、やっぱりヘンタイだね?」

囁かれて、耳を、舐められる。その生暖かさに、私の全身がびくんっ! と飛び跳ねた。

「可愛いよ」

ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ! 

と、龍さんがリズムを落として、でもより深く力強く、私の一番奥を責め立ててくる。その度に、子宮の入り口に彼のペニスの先端が当たって、欲しい、という気持ちが強くなってしまう。

欲しい。もっと、欲しい。

彼のぬくもり、セックスの快感。それから――、

「じゃあ、ご褒美。……そろそろ、欲しい?」
「ほ……し、いっ……んっ!」
「何が、欲しい?」

そんなの、わかってるクセに……!

「何が、欲しいの?」

言わないと、止めるよ?
そう言わんばかりに、彼から与えられる刺激が、一瞬緩くなる。思わず自分で腰を振ろうとしても、押さえつけられて、許してもらえない。

頭が考えるより先に、本能的に叫んでしまっていた。

「せい……ぇきっ! せーし……ほし……いのぉっ!」
「どこに、欲しいの?」
「せい……ぇ……お願いっ! 精液、ほし……ぃっ!」
「だから、どこに?」

ココでしょ?
下腹部を撫でられる。子宮のある辺りをゆっくり撫でながら、龍さんは私の言葉を待っている。

そんなの、恥ずかしい。でも、それより……もう、欲しくて欲しくて、我慢することなんて、できるはずがなかった。

「……の……きる、……ろ……、」
「ん? 聞こえないよ?」
「赤ちゃん……のっ、できるところっ……!」

不意に、龍さんの手が、私の頬に触れる。振り向かされて、そのまま、目が合う。

「もう一度、言って?」

……っ、

「赤ちゃんのできるところに……龍さんの、……龍さんの、精液……っ! 欲しいのぉっ!」
「……ほら、ちゃんと言えるじゃないか」

舌を絡み合わせながら、貪り合うようなディープキスを交わす。龍さんがピストンを再開して、腰が揺さぶられる度に唾液がぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて混ざり合う。

「んくっ……んっ……んっ、」

私の喘ぎ声も龍さんの中に飲み込まれて、フェンスの揺れる音だけが外に向かってガシャガシャと響き渡る。

「じゃあお望み通り――、」

龍さんの腰の動きが変わる。子宮の入口を解きほぐすかのように、龍さんのペニスの先端が私の一番奥にグルグルと当たっている。スイングして揺さぶられ、不規則な刺激が来る度に息が止まってしまう。

眼下の景色が、チカチカする――。

「僕の子種で、妊娠させてあげる」

どうぞ好きなだけ、受け取って?

「っ……はぁ――……っ……ん……っ!」

奥を小刻みに、ノックされる。まるで私の全身が、龍さんの全てを受け入れようとしているかのように、震え出す。吸い上げるようにおまんこがキュウッと締まって、その度に背筋がゾクッと震えて、体の真ん中から甘い痺れが駆け抜けて、一切の抵抗ができなくなる。

その、動きに合わせて。

「……っ、」

龍さんが、小さく呻いた。その途端、龍さんと私が繋がる一番奥の奥に、生暖かくて、ドロッとした感覚が、

ドピュッ……

と大きく広がっていった。

また、出された――。

龍さんの、精液。
ポカポカする。ドキドキする。すごく、愛おしい。
あぁ、私、本当は龍さんの言う通り――、

大好き……。

龍さんのことが大好きだから、龍さんとするセックスも、大好きなんだ。繋がって、中に出されて。私は龍さんのモノなんだって、身体の真ん中に、何度も刻み付けられて。

「あぁ、可愛いなぁ……愛しているよ」

もっと、言われたい。もっと深く、想われたい。自分の大好きな人のモノであれることが、こんなにも嬉しくて、幸せで。

私も……。

愛してる。

激しかった行為の余韻にトロンとしていると、今まで無理して身体を支えていた力が抜けてゆく。思わずフェンスから手を放した途端、龍さんに全身を支えられた。私のおまんこに龍さんのペニスが入ったまま、二人一つで座り込んでしまう。

ツポっ……と音を立てて、アナルからリモコンローターを抜き去られる。龍さんに、後ろからぎゅっと抱きしめられる。

「どう? たまにはこういうのも、刺激的だろう?」

バカっ!

今の私には、悪態を吐く気力も、残っていない。火照って汗をかいた体に、夕暮れ時の風が気持ちよくて……涼しくて。何よりも、龍さんのぬくもりが、安心できて。
疲労感と心地よさに身を任せて、目を、閉じた。

  1. 2020/05/12(火) 14:42:00|
  2. 青姦
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《裏AV女優のファン企画》

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  1. 2020/04/10(金) 11:19:00|
  2. ちんぽ切断

【ぬばたまの漆黒の市ヶ谷 2】

【ぬばたまの漆黒の市ヶ谷  1】
【ぬばたまの漆黒の市ヶ谷  4】
【ぬばたまの漆黒の市ヶ谷  8】

年上の由紀が、・・
「我等二人、故、有って、これから腹切り司ります。なにとぞ、滞りなく、隅々まで、おみそなわし賜りましょう・・」

深々と頭を下げ合って挨拶し終えた二人は、それぞれ、枕の上の木の懐剣1本と、こけしのうち、大きい方を由紀が、すこし小さいほうを直美が、共に両手で捧げ持って、枕を退けて床に蹴り落としてから、柔らかいベッドの上を、互いに膝行して、膝と膝が触れるまでにじりよって、“こけし”を脇に置き、木の懐剣を逆手に握って、鋭い切っ先を眺めたあと、おもむろに、それぞれの左脇腹に当てて、身構えるのでした。お互いに、燃えるような目と目で見合わせ、呼吸を整えると、間合いが極まった瞬間、

「えい!」「え、えい!」

脇腹が大きく凹んで窪むほど、木剣を押し付けると、そのまま、暫し、間合いを取って・・
頃やよし、二人、同時に、ぐいぐいと、右へ引き回し、正中線を経て、右の脇腹まで、引いて、裂けた皮膚の傷痕から血が滲み出るのも構わずに引き切って・・あたかも、真刀で切り裂いたような萌える思いに暫し、身を委ねたあと・・

「お姉ちゃん、ここからどうするの?・・おまんこにおとどめ、よ。由紀は、お姉ちゃんと、刺し違えたいの!」
「うん、由紀ちゃんが刺したいのは、咽喉や左乳下とか、お臍じゃないよね、・・」
「そうよ、私の大好きなお姉ちゃんのおまんこちゃんを刺したいの。そして、一緒にお姉ちゃんにわたしのおまんこを突き刺して貰って果てたいの!」
「わ、分かった、・・」

そう呻くと直美は、手に持った懐剣を捨てて、小さな方の“こけし”を握ると、膝を立てて腰を浮かせ、柔らかいベッドの上をするすると膝行しながら、正面から由紀を仰向けに押し倒して、素早く、身体の向きを入れ替えながら、腰を浮かせて由紀の身体に跨がって乘り、自分のおまんこを由紀の顔の前に差し向けて、完璧な69の体勢を整えると、目の前にある由紀の腿を左右に広げて、一旦、こけしの頭を自らの口に含ませて、唾液で充分湿らせたあと、期待に萌えて疼いている由紀のおまんこの割れ目の入り口に、ぴたりと当てて、身構えるのでした。全てを心得た由紀は、目の前に跨ってきた直美の足をぐい、と、開いて、これも、甘い期待にわなないて濡れそぼっているおまんこちゃんの割れ目の入り口に大きい“こけし”の丸い頭を押し当てて、・・

「用意はいいわよ、お姉ちゃん!」
「よし、では、いくよ、・・いち、にい、さん、・・・ぐ、ぐい~っ!」
「あ、あぁ~つ」 「う、うぅ、う~っ・・・!」

お互いに、溢れる快感に全身を震わせて悶えるのを感じながら、一旦、こけしを引き抜いたあと、一気におまんこの奥の奥まで押し込んで・・

「ぐえ、ぐ、ぐぇ~っ、・・・・」
「あ、う、う、もう、こ、こ、ころしてぇ~っ!」

“こけし”を充分、押し込んだまま、ぐい、と抉ると・・・

「う、う、うぅ~ん、あ、あぁ、し、し、死んじゃうぅ~っ」
「し、し、死ねぇ~っ、死んじゃえぇ~っ、が、がく、がく・・・!」

激しく絶頂する二人が、惹き付けていく・・・・・
それを感じた直美が、由紀の股間に顔を寄せて、痙攣しているクリトリスに口付けしようとした瞬間、どっと、由紀が潮を噴き上げちゃったのです !! 
2度、3度と、激しく顔から胸のあたりに噴きかかる潮を、直美は、大口をあけてしゃぶり回し、呑みこみながら、今一度、深くオーガズムに浸って逝って、伏してしまうのでした。あたり一面、夥しく噴き出た由紀の潮でびっしょり濡れたベッドの上で暫くの間、死んだようになって横たわっていた二人のうち、最初に顔を上げたのは、直美の方でした。


【ぬばたまの漆黒の市ヶ谷 3】
「直美、いいこと、まだあるのよ。代々木で切腹した大東塾のリーダーの影山庄平翁の奥様は、代々木へ行く皆を見送ったあと、塾の真ん中にあって大きな神棚を祀ってある大広間にお入りになって自害なさったのだけど、彼女も敬虔な神道の信者だったの・・」

「あ、ま、待って、由紀!・・・もしかしたら、彼女も・・・?」
「そう、そうなのよ。彼女は、姪で家事のお手伝いをさせていた妙という名の若い女を呼んで、自分は皆と一緒に切腹したいのだが、人目が多くて騒がしい所で、ではなくて、神聖な神棚があるこの祈祷所の大神の御前にて、我が身を生け贄に捧げ奉らんと、畏くも神代の昔から伝わる秘伝に則って、心静かに相果てる心算であることを告げて、これは厳粛なご神事であるので、例えこの身にどのようなことが起ろうとも、この身がしっかり息絶えるまで、構えて、触れてはならぬことを厳命なさったの・・」

「あぁ、すばらしいわね!」
「彼女は、黒い夏用の絽の喪服をお召しになって、 長襦袢は纏わずに、黒い帯をお締めになっておられましたが、侍女の妙がはっきり、“委細、心得まして御座います”、と申し上げると、にっこり微笑まれて、長めの黒鞘の懐剣をお手になさって、神前にあるご供物を捧げる高台にお昇りになったのよ」
「あぁ由紀、目の前に見えるようだわ・・」

「そこで懐剣を一旦、三方に置いて、神棚に向かって深々と頭を下げてお祈りになってから、すっくとお立ち上がりになり、ゆるゆると黒い帯をお緩めになると・・」
「・・・何一つ纏わぬ、輝くばかりに神々しいお身体が・・・?」
「そうよ、絽の着物の前を左右に広くお肌けになって、爪先立ちの踵(かかと)の上にお尻を静かにお載せになりながら腰を降ろして、立ち膝になって上体を起こした膝を開いた姿勢をお取りになったの・・・」
「あぁ、由紀、それって、剣道で言う膝立ちの蹲踞ね・・」
「そうよ。そして、徐に一礼のあと、三方の上の懐剣を両手で恭しく目の上に捧げ持たれて、すらりと、一気に抜き放って、用意の玉串や御幣に使う折り紙の紙垂(しで)を、切っ先三寸残して刀身にきりきり、と巻き付けて、しっかり刃を両手で握って、その切っ先を臍下二寸ばかりの左の下腹にお向けになって・・・」

「あ、あ~っ、そんなの、もう、た、たまらない・・!」
「アナ !! という裂帛のお声とともに、ぐさり、とお突き立てになって、パァっと、床の黒い喪服に飛び散る真っ赤な鮮血が・・!」
「あぁ、由紀!・・も、も、もうぅ~っ、たまらない!」
「呻き声、一つ、お立てにならないで、ゆっくり、ギリギリ、と・・・真一文字に右の脇腹まで大きく掻き切られて・・・」

「う、うぅっ・・う~っ・・・!」
「上下に笑み割れた傷口から“はらわた”が覗いているのを、とても満足げにご覧になって、そこで一刺し深く抉ったあと、刃をお引き抜きになって、蹲踞なさっている腰を浮かせて、膝を更に広く左右に開いて、おまんこを露わになさると、刃に纏わり付いている血で真っ赤に染まった紙垂を取り捨てて、鋭い抜き身の切っ先を、切なく喘いでいるおまんこにお向けになって・・・」

「あぁ、お突き立てになったのね、由紀?・・・」
「そう!あぁ、そうなの !! オケ !! って、お叫びになって・・・」
「あ、あ、す、すっごい !! 」
「突き立てた刃を、ぎりぎり、と、奥に向けて深く抉り立てられて・・」
「ど、どっ、と噴出する夥しい血潮 !! 」

「そうよ、暫く、そのまま、膝立ちをお続けになっていらしたけど、おまんこを刺し貫いた鋭い切っ先が、臍の内側から外へ突出するのをご覧になって、お頷きになって・・・」
「やがて、ゆらりと、多分、後ろに仰向けになってお倒れになさって・・?」
「そうなのよ、大きく開いた股間の急所に、懐剣を深々と突き立てたままのお姿を、神棚に向かって誇らしげにお示しになりながら・・・」
「まさか、股間を神棚に向かって?・・・あぁ、それって、由紀!」
「でも、あぁ、そうよ、そうだったのよ、直美!」

声をあげて、ひし、と抱き合う二人!・・・燃えるような厚い唇を激しく重ねあわせながら手を伸ばし合って・・

「彼女が刺したの、由紀なら、こ、こ、ここよ!」
「そう! 直美だって、ここ、・・あ、あら、あなたのここ、す、すっごい・・・!」

きつく束ねた二本の指を揃えて、互いに相手の急所に押し込んで、揉み立て合いながら・・

「う、うぅ~っ・・」・・「ぐ、ううぅ~っ・・!」・・ぐしゃぐしゃに・・・

あ、突然、唇を離した直美が、・・・由紀のおまんこから引き抜いた濡れた指を舌で美味しそうに舐めて啜りあげると・・

敗けじ、と、由紀も直美のおまんこから抜いた濡れた指を口に咥え込んでしゃぶりたてて・・・

「あぁ~っ・・な、直美、あなた、こんなに・・よかったのね・・・!」
「ゆ、由紀、・・愛しいい、・・か、かわいい !! 」

揃えた指をまた、もとに戻して、激しく急所を抉り合いながら二人は、ベッドに倒れ込んで、抱き合ったまま全身を身悶えさせて・・

「し、し、死んじゃうわ・由紀!・う、う、うぅ~」
「こ、殺して、直美!・・ここ、い、いいの、あ、うぅ~っ、・・・!」

相撚る魂の悦楽は、いつ果てるともなく繰り広げられていくのでした・・・・
  1. 2020/04/10(金) 10:32:00|
  2. 切腹
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《乳房裂き》

《乳房裂き》
私が、気ままな旅の途中でその街を訪れたのは、もう春も半ばを過ぎた頃であった。正直いって、私はこの街の領主があまり好きではない。
 
理由の一つは、女好きであることである。無論、領主たるもの後継者を設ける義務を負うのだから、女嫌いでは困るが、正式に認められた妻以外にも何人もの妾を囲っているというのはいただけない。本来ならば姦淫の罪に触れるところなのに、領主の地位と権力を使って教会に黙認させているというのだから尚更である。
 
そして、それよりも大きな理由に、残酷趣味だというのがあげられる。確かに私は、各地を回っていろいろな拷問や処刑の様子を克明に記している。また、その様子を多少の脚色を加えて話すことで、路銀を稼ぐようなこともしている。その過程で、残酷な拷問・処刑を楽しんでいる部分がないとまでは言わない。大多数の人間と同様、私にとっても罪人に対する拷問や処刑は娯楽の対象の一つであるのだから。
 
けれど、それはあくまでも罪を犯した人間を対象にした場合の話である。無実の人間に冤罪をきせ、嬲り殺しにするような行為は決して私の趣味ではない。ましてや、無理矢理妾にした人間を、ちょっと容色が衰えたからといってありもしない罪を着せ、拷問にかけるなど言語道断である。
 
とはいうものの、どんなに性格に問題があろうと領主は領主であるし、向こうは私のことを気にいっているらしく屋敷に招待された以上は、挨拶に行かないわけにもいかない。私が彼に話した拷問や処刑を、実際に彼が無実の人間を相手に試しているという噂もあるので正直気が重いのだが、従者の少年を連れて私は領主の館を訪れた。

「いやいやいや、お久しぶりですな、先生」
 
妙に陽気な表情と口調で領主が私を迎えた。内心げんなりとしながらも、愛想笑いを浮かべて差し出された手を握り返す。

「御無沙汰しております」
「本日は、面白い趣向を用意しましたのでね。先生にもお楽しみいただけると思いますよ」
 
満面に笑みを浮かべて領主がそう言う。私は、観察者・記録者として行動しているのであり、別に拷問を楽しんでいるわけではない、と、そう反論したかったが、彼の気分を害すると最悪こちらの命が無い。曖昧な笑みを浮かべつつ、それは楽しみですな、などと心にもない答えを返す。先に立って、地下室への階段を降りていく領主の後に従いながら、私と従者はそっと顔を見合わせ、溜息をかわした。

地下室の先客は、全部で三人だった。一人は、以前にも見たことのあるこの屋敷の使用人で、屈強な大男である。上半身は裸で、発達した筋肉をこれでもかといわんばかりに誇示している。使用人、と言っても、日常の雑用などには一切関わらず、領主の趣味の手伝いをするだけのいわば私的な拷問吏、もしくは処刑人である。
 
残る二人が、今回の犠牲者なのだろう。一人は、まだ顔にそばかすの残る十代前半の赤毛の少女、もう一人は、その少女と顔だちの似通ったやはり赤毛の二十歳前後の女性だった。少し年の離れた姉妹か、従姉妹といった辺りか。まぁ、他人の空似なのかもしれないが。
 
二人とも、当然と言うべきなのか一糸まとわぬ裸である。少女の方は恥ずかしそうに胸元を両手で覆い隠してしゃがみこみ、逆に女性の方はそんな少女を庇うように毅然と胸を張っている。

「客人も見えられたことだし、始めるとしようか」
 
深々と椅子に腰掛けながら、愉悦の笑みを満面に浮かべて領主がそう言う。頷いて、大男がまず女性の方に手を伸ばした。その手を、バシッと振り払って女性が領主を睨みつける。

「待ってください! 私たちが一体、どんな罪を犯したというんですか!?」
 
やはり、冤罪なのか。内心に苦い思いを抱きながら、私は嫌悪感が顔に出ないように注意を払った。少なくとも、今現在の領主は彼であり、彼の意向を妨げることは誰にも出来ない。将来、彼の行いが問題となって彼が罷免・処刑されるということも充分に考えられることではあるが、だからといってそれで殺された人間が生き返るはずもない。彼女たちの死は、もはや既に確定された未来として受け入れるしかないのだ。

「ほう。領主である私を暗殺しようとした人間が、ずいぶんと偉そうな口をきくではないか」
「暗殺!? そんな! いいがかりです! 私も妹も、そんなことは考えてもいません!」
「ふむ……。つまりは、容疑を否認する、と、そういう訳だな?」
 
女性の反論に、むしろ嬉しそうな表情を浮かべて領主は膝の上で両手を組み合わせた。震えている少女--彼女の台詞からすると、やはり妹らしいが--を領主の視線から隠しつつ、きっぱりと女性が頷く。

「ええ、そうです。神に誓って、私たちは潔白です」
「なるほど。では、しかたない。バルボア、まずは取り調べから始めることにしよう」
 
領主の言葉に、大男が頷くと女性の肩を掴んだ。ぐるっと彼女の両腕を背中に回し、交差させた両手首を右手でまとめて握る。痛みに顔をしかめる女性へと、不気味なほど優しげな口調で領主が問いかけた。

「被告、シルヴィア。汝は領主を暗殺せんと企んだな?」
「してません! 無実です! い、いやっ、離してっ」
 
ずるずると壁の方へと大男に引きずられて行きながら、恐怖に表情を引きつらせて女性が激しく首を左右に振る。彼女が引きずられて行くのは、壁から先端がフォークのようになった金具が飛び出している辺りだ。丁度、胸ぐらいの高さに一本、そして腰ぐらいの高さにもう一本だ。垂直に並んでいるわけではなく、少しずれた位置からそれぞれのフォークは生えている。

「あれは?」
 
従者の少年が、小声で私に問いかけてくる。少し記憶を探ってから私はやはり小声で答えた。

「確か、蜘蛛とか呼ばれる拷問道具だ。使い方は……まぁ、見ていろ」
「は、はい」
 
微かに声を震わせて少年が頷く。その間に、女性はそのフォークのすぐそばにまで引きずられていた。私たちからだと、丁度横を向くような感じだ。

「暗殺を企んだのだろう?」
「してません! してませんってばっ。い、いやああああああっ」
 
ぐいっと左手で女性の背中を押し、壁の方に胸を突き出させるようにしてから大男が彼女の身体を大きく振りまわすように移動させる。鋭いフォークの先端が、彼女の乳房を抉った。

「ひ、ひいいいっ。……うぅ、ひ、非道い……」
 
頬を涙で濡らし、女性が呻く。乳房のほぼ半ばまで達する深い傷が三本、くっきりと刻まれていた。がくがくと膝が震え、今にも崩れ落ちそうになっているのだが、屈強な大男に身体を支えられているためにそれも出来ない。

「汝、自らの罪を認めるか?」
 
これが、魔女狩りなどで司祭が言うのならば厳かに、などと表現するところだが、明らかに彼女の苦痛に歪む姿を楽しんでますよ、という態度なので威厳はまったくない。ポロポロと涙をこぼしながら、女性が弱々しく首を左右に振る。

「お願い……もうこんなことは止めて……私たちは、無実よ……」
「ふむ。バルボア?」
 
領主の言葉に、再び大男が女性の身体をフォークの前で振りまわした。今度は、さっきとは反対方向から当たる形だが、女性の膝が崩れかけているので当たる高さは当然変わる。結果、前回とは違う場所がフォークに抉られ、更に傷を深くした。フォークにちぎれた肉片がこびりついているのがいかにも酸鼻きわまりない。

「うああああああああっ、ひいいいいいいいぃっ」
 
耳を塞ぎたくなるような女性の絶叫が地下室に響き渡る。乳房は、性器と並んで最も感覚の鋭敏な部分である。共に、子供を産み、育てるためには必要不可欠な部位だからだ。それを単に切り裂かれるだけでも相当な苦痛だし、このやり方だと傷口を何度も抉り、少しずつ切り刻んでいくような形になるわけだから苦痛は筆舌に尽くし難いものになる。

「や、やめてっ。もう、もう、許してっ。お願いです、もう……いやああああああああああっ」
 
胸から腹にかけてを鮮血で真っ赤に染めた女性が涙を流しながら懇願する。その言葉が、途中で絶望に満ちた悲鳴に変わった。大男が再び腕に力を込め、フォークの前を通過させる。
 
ぼたぼたと滴り落ちる鮮血が床に血溜りを作る。フォークにはかなり大きな肉片がいくつもこびりつき、美しい形をしていた女性の乳房はもはや見るも無残な膾(なます)になっていた。

「汝、罪を認めるか?」
 
再び、領主が同じ問いを発する。もはや抵抗する気力も尽きたのか、がくがくと女性が首を縦に振った。

「み、認めます。認めますから、もうこれ以上酷いことはしないで。せめて、一思いに、殺して……」
「ふむ、まぁ、よかろう。では、次だ。被告、レスフィーナ。汝もまた、私の暗殺を企んだな?」
 
女性から今度は少女の方へと視線を移し、領主がそう問いかける。大男が女性から手を離すと大股で少女の方へと歩み寄って行った。拘束から解放された女性の方は、その場に崩れ落ちる。すすり泣く微かな声が私の良心を痛めつけたが、残念ながら私にはどうすることも出来ない。

「わ、私、は……」
 
今さっき、実の姉に対して加えられた凄惨きわまりない行為に、次は我が身と思ったのか少女はおこりにかかったかのように全身を激しく震わせている。がちがちと歯が鳴り、まともに言葉が紡げない。

「認めないのか!?」
「ひいっ」
 
声を荒らげた領主に、悲鳴を上げて少女が身体を丸める。がたがたと恐怖に震えている少女の髪を無造作に掴むと大男が強引に仰向かせた。

「認めないのであれば、お前も審議にかけるが……」
「ま、待って……」
 
力尽きたようにぐったりとしていた女性が、僅かに顔を上げて領主へと呼びかける。不審そうな表情を浮かべてそちらへと振り返った領主へと、最後の力を振り絞るように女性が言葉を続ける。

「全部、私が、考えたこと、です……。妹は、関係、ありません……」
「ふむ? お前が主犯であり、レスフィーナはお前に頼まれて少し手を貸しただけだ、と、そう言いたいのか? だとすると、お前の罪はより重くなるが?」
「は、はい……。い、妹は、私が、無理矢理、手伝わせただけ、なんです。どうか、許して、やってください」
「ね、姉さん……!?」
 
びっくりしたように姉へと少女が視線を向ける。優しい微笑みを浮かべて頷く女性の姿に、少なからず私は感動させられた。僅かにためらいながらも、領主に向かって口を開く。

「領主殺しは大罪ですが、未遂ではありますし、強制されただけということであれば妹の方は罪に問わなくてもよろしいのでは?」
「ふぅむ、先生がそうおっしゃるのでしたら、重い罪には問いますまい。ですが、未遂であろうと強制されたのであろうと、領主殺しを企んだというのは紛れもない大罪。無罪放免というのは筋が通らないでしょうな」
 
苦笑を浮かべながら、領主がそう言う。流石にこれに反対するのは無謀だろう。

「それは……そうですな」
「では、レスフィーナ。本来ならば死罪に処すべき所ではあるが、特別の慈悲を与える。ここでの身体刑を受けた後は、実家に帰り生活していくことを許そう」
「は、はい……」
 
震えながら頷いた少女の両腕を、大男が掴むと背中へと捻り上げた。姉と同じ姿勢にされて、やはり同じ事をされると思ったのか甲高い悲鳴を少女が上げる。激しく頭を振り、じたばたともがく少女を床へと押しつけるようにすると大男が左手一本で器用に後ろ手に縛り上げる。普通なら、こういう縛り方をする場合は胸にも縄を掛けるものなのだが、何故か胸の側には一切縄を掛けていない。
 
後ろ手に縛られた少女をいったんその場に置き去りにして、大男が棚へと向かう。彼が棚から取り出したのは、吊り鐘の骨組みのような形をした奇妙な器具だった。丸い輪から、四本の鉄の爪が湾曲しつつ伸び、一つにまとまった部分は鉤状になっている。輪の部分からは内側に向かっていくつかの小さな爪が生えているらしい。

「あれは……?」
「いや、あれは知らないな……」
 
従者の少年の問いに、私は素直に首を振った。知らないことを知らないというのは別に恥ではない。大体、あらゆる拷問具を知っているならばわざわざ旅をする必要などないだろう。
 
大男は、もう一つ同じ器具を取り出すと少女の元に戻った。震えている少女の肩に手をかけるとごろんと仰向けに転がし、馬のりになる。

「な、なにをするの……?」
 
恐怖に震えている少女の右胸を、ぐいとばかりに大男が握った。ひっと小さく少女が喉を鳴らす。さっきまで胸を両腕で覆っていたために気付かなかったが、幼い容貌に似合わず胸はかなり大きい。
 
胸の付け根の辺りを握り、絞り出すような形にすると大男がその胸に器具を押しつける。輪から生えた小さな爪は、丁度釣り針のかえしと似た形らしく押しこむ時は何の障害にもならないようだ。乳房の根元間ですっぽりと器具を被せ終わると、四本の柱の隙間から肉が押し出され、淫びな形に歪んで震えている。反対側の乳房へも同じように器具を被せたのだが、こちらは同じ形でも器具の輪が一回り小さく、逆に逆刺は大きい。内側に張り出した長さも長めで、胸には幾条もの赤い傷跡が刻まれていた。更に、根元まで達した輪をぐいっとひねって傷と刺の位置を食い違わせる。それが終わると、大男は器具の先端の鉤を天井からぶら下がっていた鎖にひっかけた。
 
震えている少女をその場に寝かしたまま、大男が部屋の片隅に置かれたクランクに取りつく。彼がぐるぐるとそのクランクを回すと、耳障りな音を立てて鎖が巻き上げられていった。当然、その鎖に引っ掻けられた釣り鐘状の器具も上へと引っ張り上げられる。(挿絵)

「きゃああああああっ」
 
ぐんっと背中を逸らし、少女が悲鳴を上げる。押しこむ時は何の障害にもならなかった逆鉤が、今はしっかりと乳房に食いこんでいる。加えて、輪の直径は乳房よりも小さく、しかも四本の柱で乳房を絞り出すような形になっているものだから輪の部分も肉に食いこんでいた。

「ひ、い、いっ、痛いっ、ち、ちぎれちゃうぅっ」
 
瞳に涙を浮かべる少女の悲痛な叫びにもかまわずに大男がクランクを回し続ける。まず背中が完全に宙に浮かび、次いで頭が、腰がと順に宙に引き上げられていった。胸と足で体重を支える形になるが、それでも大男の手は止まらない。悲痛さを増していく少女の悲鳴と、じゃらじゃらという鎖を巻き上げる音が地下室にこだまする。

「いやああっ、やめて、やめてっ。ひいっ、ひいいいいっ」
 
ついに、少女の足が宙に浮く。それでもなんとか爪先を床に付けようと懸命に足を伸ばすが、その間にも鎖は巻き上げられていく。ぼろぼろと涙を流しながら、痛みに足をばたばたとさせているが、それは逆に苦痛を増すだけでしかない。

「助けてっ、助けてぇっ。痛い、痛いの、ちぎれちゃうよぉっ」
 
切羽詰まった悲鳴が少女の口から漏れる。その言葉は、あながち誇張ではないだろう。がっしりと鉤は肉に食いこみ、幾条もの血の筋が彼女の裸身を彩っている。
 
女を吊るす時、普通に腕で吊るのではなく髪で吊ることがある。それもかなりの苦痛を与えると聞いたことがあるが、この乳房吊りはそれをも上回るだろう。足をばたばたとさせる度に身体が左右に揺れ、輪と鉤が乳房を抉っていく。
 
ぐいっと、二本の鎖のうちの一つを大男が引っ張った。右の乳房が更にぐんと引き上げられる。今まではそれでも左右に辛うじて分散していた体重が、まともに右の乳房にかかった。

「ぎいいっ、ひっ、ひいいいいいっ」
 
ずるりと、右の乳房吊り器が動いた。逆刺によって抉られた傷跡を乳房に刻みながら、ずるずると抜けていく。体重が左右の乳房に均等にかかったのを見計らい、大男が手を離す。
 
右側が半分抜けた状態のため、今度は左に全体重がかかる。こちらは、逆刺の大きな器具の方だ。刺は乳房にしっかりと食いこんでいる上にひねりを加えたせいで乳房の根元には裂傷が走っている。そこに全体重がかかるのだから溜まったものではない。ぶちぶちと肉の引き裂かれる音を立てながら乳房が根元から丸々剥ぎ取られていく。

「ぎゃあああああっ、ひぎゃ、ひぎゃああああああっ」
 
少女の絶叫。それに追い撃ちを掛けるように、大男がクランクを一回転分逆に回す。がくんと少女の身体が落下し、止まる。その衝撃で、更に大きく乳房が裂けた。

「うぎぎぎぎギギギぃっ」
 
甲高く濁った絶叫とともに、がくんと少女の身体が大きく揺れた。左の乳房が完全に剥ぎ取られ、真っ赤な肉を覗かせている。残る右の乳房は、本来なら逆刺に引き裂かれて終わりのはずだが、身体を揺らした時に位置がずれたのかこちらも半ば辺りから引き千切れた。どさっと重い音を立てて少女の身体が床へと落ちる。
 
鎖の先端で、元は乳房だった肉の塊を喰わえ込んだ吊り鐘が、てらてらと鮮血に染まって揺れていた……。

「ひ、非道いわ……あなたには、血も涙もないの!?」
 
一瞬、あまりの凄惨さに声をなくしていた女性が、そう抗議の声を上げる。ふふんとその抗議を鼻で笑い飛ばすと、領主は嬲るような視線を向けた。

「そんなことより、自分の心配をしたらどうだ? 大罪を犯し、これから死刑になるんだぞ?」
「っ! それは……」
「ふふふ、まあ、いい。お前がどんな悲鳴を上げてくれるのか、今から楽しみでたまらんよ」
 
いやらしい笑いと共にそう言うと、領主は大男に向けて顎をしゃくった。無言のまま大男が女性を引きずり起こす。ぎゅっと下唇を噛み締めている彼女を半ば引きずるようにして、彼は隣の部屋へと姿を消した。

「では、我々も参りましょうか」
「は、はぁ……」
 
さしもの私も、少女に加えられた仕打ちのむごさに精彩を欠いていた。今与えられた肉体的な苦痛も甚大だが、それに加え、あんな身体にされてしまってはおそらく幸せな結婚などできはすまい。一生を台無しにされたも同然、見方を変えれば、いっそ一思いに殺してやった方が優しいのでは、とすら思える。
 
ともあれ、領主が椅子から立ち上がって隣室に向かったのでしかたなしに私もその後に従った。無実の人間が嬲り殺しにあうところを見学させられるというのは、正直苦痛でしかないのだが。

「ぐぎゃあああああっ」
 
不意に、女性の絶叫が響いた。扉をくぐりかけていた私が、思わずびくっと動きを止めてしまうほどの悲痛な叫びだ。慌てて視線を悲鳴の聞こえた方へと向ける。
 
私が目にしたのは、まず、巨大な車輪だった。直径が人の背丈の1.5倍ほどもある。外周の部分からは所々に鋭く太い刺というか針が生えていた。その外周にそうような形で、女性が車輪に縛りつけられている。当然、その身体の何ヶ所かを刺し貫いて針が顔を覗かせていた。先程の悲鳴は、車輪に縛りつけられた時に針で貫かれたせいだろう。
 
そして、その車輪の前には、鋭い刺を生やした板が並べられている。隣の部屋に比べると一回り程度は大きい部屋の、壁から壁へとぎっしりとだ。車輪の軸は、大男の手に握られている。

「これは……まさか、車刑、ですか?」
 
自分でも声が掠れるのが分かった。車刑。車輪刑と良く間違われるが、車輪刑は車輪によって四肢を打ち砕き、その後車輪の上にさらして神への捧げ物にするという儀式的な意味合いを持つ処刑方である。対して、車刑とは昔為政者の手によって行われていた私刑の一種で、今彼女がされているように車輪に犠牲者を縛りつけ、刺の上をごろごろと転がしていくという物だ。あまりにも残酷すぎるというので、公式の処刑方からは外されている。

「おや、御存知でしたか。流石は先生、博識でいらっしゃる」
 
笑いながらそう言うと、領主はごく無造作に大男に始めるよう命じた。同じく無造作に頷くとごろごろと大男が車輪を回転させながら歩き始める。
 
刺などなくても、重い車輪と地面とに挟まれ、引き潰されれば致命傷になりうる。二回転、三回転とするうちに全身の骨が砕けるからだ。しかも、即死することはまずなく、全身を苛む痛みは一日か二日に渡って犠牲者を苛み続けることになる。

「い、嫌、嫌ぁ、い……あああああああああああっ」
 
恐怖に激しく首を左右に振っていた女性の口から絶叫が漏れた。鋭い刺が身体に突き刺さり、引き裂く。肌と肉は裂け、骨が砕ける。
 
足から腰、腹、胸、更には顔が、針の山と車輪に挟みこまれていく。こちら側へと出てきた彼女の身体には無数の穴が開き、同じかそれ以上の裂傷が走っていた。ごろごろと重い音を立てながら大男の歩みにつれて車輪が回る。
 
車輪の外に生えた刺のせいで、床に置かれた針は女性に致命傷を容易には与えない。痛みでぐったりとしていた女性が、再び視界に映った針の山に引きつった悲鳴を上げた。

「許してっ。こんな目に合うぐらいなら、七回首をはねられてもいいからっ。ひぎゃあああああっ。ぎゃ、ぎゃ、ぎゃあああああああっ」
 
針が女性の身体を貫く。車輪の回転により、突き刺さった針が更に肌と肉を裂き、より苦痛を増大させる。車輪の重みが、骨を砕く。

「あ、が……」
 
再び姿を現し、掠れた悲鳴を上げる女性の肌は、ずたずたに引き裂かれていた。腹部の裂傷からは内臓がはみ出している。

「うぎぎゃぎぃ、ぐぎゃ、ひぃぃぃぃぃぃっ」
 
三度、針の上へと女性の身体が押しつけられる。これが断末魔なのではないかと思えるような悲鳴が響くが、こちら側へと姿を現した女性にはまだ息があった。腹部からは引き千切られた内臓がだらんと垂れ、乳房は完全に無くなって赤黒い断面が顔を覗かせている。針の山には内臓や乳房が細切れになって引っ掛かっていた。
 
部屋の反対側に到達した大男が、ぐるりと車輪ごと反転した。単に自分だけが振り返って手を持ち変えればいいものを、わざわざそんな事をするものだから回転した時にたまたま下に来ていた女性の足から肉がごっそりと剥ぎ取られる。びくびくと女性が身体を痙攣させるのが見えた。
 
無情に、車輪は動き続ける。針の山に肉を削ぎ取られるたびに上がる悲鳴はもはや濁音だらけで、とても人間の上げるものとは思えない。色々と残酷な光景を見慣れているはずの私ですら、思わず胸が悪くなるほどだ。

「ぐぎゃぎぎぎぎ、うぎゃああぎぎゅうぎぇ、ぐ、えぇっ」
 
骨が次々に女性の身体のあちこちから顔を覗かせる。場所によっては、既に骨に肉と肌の残骸がこびりついているだけ、などという部分もある。車輪が移動した跡には血と肉と内臓とが散乱していた。
 
結局、彼女が息絶えたのは十回目。二往復目に入ってからだった。車輪にくくりつけられているのは、もはや人の死骸ではなく人骨とそれにこびりついたいくらかの肉片、としか言えないものになっていた。






  1. 2020/03/03(火) 11:49:00|
  2. 性器破壊
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中川典子の悲劇

中川典子の悲劇
作:園田大造さん
 
中川典子はいきなり銃で撃たれた右足を引きずりながら、藪の中を死に物狂いで逃げていた。逃げるしかなかった。何しろ武器と言えば今まで手にしたこともないブーメランが一つ、使い方も分からなかったし、分かったとしても銃やナイフと戦える訳がない。それに典子はクラスメートたちと戦う意志もなかった。もちろん戦わなければ、最後の一人にならなければこの島から生きて出られない事は分かりすぎるほど分かっていた。それにこの島のシステムがほぼ完璧であることも、そして生き残ることができれば一生が保障されていることも、クラスメートたちの多数がそれを目当てに自分の命をも狙っていることも理解していたが、それでもこの少女に戦う意志はなかった。
 
中川典子は国語、特に作文が得意なほかは成績に特に言うほどのことはない。大人しく控えめな性格が災いしてか、肩まである髪も良く似合っていて、小柄な体も黒目がちな目も、よく見ればとても可愛いのに、それにとてもやさしくてちょっとお茶目なのにクラスの中で完全な『いじめられっ子』キャラとして定着してしまっていた。そんな典子がもしゲームに血なまこになっている誰かに見つかればどんな恐ろしいことになるか、典子自身はそんな事はちっとも考えていなかった。
 
そして必死で考えていた。絶対に、絶対にみんなで助かる方法があるはずだ、三日の内にそれを知ることができるはずだと。そのためにも私は生き延びなければならないと。そして何より怖かったのだ。自分に人殺しができると言うことを知ることが。例えその相手が大好きな七原君でも。そしてぼんやりと修学旅行の前に彼のためにクッキーを焼いたこと、もし七原君とばったり出会ったら、一体どうしようか、などと考えていた。もちろん行く手でじっと自分を待ち構えている二つの目があることなど、知りはしない。

 
典子の首筋にいきなり鎌が押し当てられたのは、大きな木の脇を通り過ぎたその時だった。

「ヒィッ…。」
「ふふ、最初の獲物が典子とはラッキーね。私、前からお前がちょっと気に入らなかったんだから。」

小さく悲鳴を上げる典子の耳に、聞きなれた一人のクラスメートの声が飛び込んでくる。その声は美しい、けれども凄まじいまでの冷酷さが潜んでいることは典子にはすぐに分かった。もちろんその声の主も。「相馬…相馬さん。」典子は小さく呟いていたがその声は恐怖に細かく震えていた。
相馬光子は典子など及びも付かないクラスではもちろん、学校でも随一の美少女だった。ただ単に顔立ちが整っている以上に、中学三年で大人の美しさを体現している美少女というよりもう立派な美女で、同性の典子でさえぼうっとなることもある。しかしそれ以上に有名なのは、この相馬光子が学内の不良のリーダーだということなのだ。その美しさに似ず、人間らしい感情がやや欠落しているところがあって、それに典子に余り良い感情は抱いていないのは典子にも良く分かっている。それだけにこの光子が自分をどんな目に合わせるのか、それを思うと典子の体は自然に震えてくる。「ふふっ、お前だったらさぞ良い餌になってくれるよね。ねぇ、典子。ところでね…、」そんな典子に光子は残忍な笑みを満面に浮かべて話しかける。

 
「本当なら裸にしてやったり色々やりたいけど、あんまりぼやぼやしていればこっちだって命が危ないからね。」

手近にあった蔓草で木の枝から、白のブラウスもベージュのスカートのままで両の手首で吊るしてしまった典子に光子はいよいよ残忍な光を目に宿して話しかける。

「いやぁっ…ああっ…あああ…相馬さん何をするの…何をする心算なの…いやぁーっ。」

一方、爪先が地面から七、八十センチもの高さにつられた典子は手首で体重を支える苦痛に可憐な顔を歪めて訴えるが、典子がやや小柄な少女だけにその様はなんとも痛々しい。

「これからお前に泣き叫んで貰って、精々獲物をおびき寄せてもらおうって訳。前から私、いかにも私可愛いですって顔つきのお前が気に入らなかったからちょうど良いよね。」

しかし光子は無造作に言うと手にした鎌を横に払う。と同時に典子のまだ初々しい乳房は左右同時に、乳首のやや下あたりでブラウスごと横に切り裂かれてしまう。


「ギャアアアーアッ…ウギャアアアーアッ…ウヒャアアアーアッ…ああう…痛いーっ…助けて…痛いーっ。」

傷は結構深く、ブラウスが、ブラジャーが切り裂かれて断面から黄色い脂肪の層を晒して、典子は両手で吊るされた体を仰け反らせて絶叫し、たちまちブラウスは鮮血に赤く染まっていく。

「そうそう、そうやってたっぷり良い声で泣いて獲物を呼び寄せて頂戴。」

しかし光子は楽しそうに言いながら苦悶する典子の体が後ろを向いた時、再び鎌を一閃させて、ベージュのスカートに包まれている可愛らしい尻を横に切り裂く。
 
「ヒギャアアアーアッ…ヒイイイィーイッ…助けてぇーっ…痛いッ…ああう…アギイイイィーイッ…誰かお願い助けてぇーっ。」

たちまち左右の臀丘も半ばむき出しになって鮮血を溢れさせ、典子はいよいよ無残な声を張り上げて空中でのた打ち回らねばならない。

「本当だったらせっかくお前を捕らえたんだ。もっと色々やってやりたいけど、こんなところでそんなとやってたら、マジでこっちの身が危ない。ま、精々そうやって泣き叫んで獲物の注意を集めてよね。」

しかし光子はそんな典子に楽しげに言うと、血に染まった鎌をてに手近な藪の中にごそごそと潜り込んでしまう。

そうだ、みんながみんなで殺しあっているこの状態で泣き叫んでいる事って、自殺行為に等しいんだ、さすがに典子はそれに気付くと泣き叫ぶ事をやめ、代わりに項垂れたまま激しい苦痛にすすり泣き始める。ここはちょっとした広場のようになっていて見通しが利くから、藪の中から自分を見つけ狙うのには雑作もない。体重を支える両腕と鎌に切り裂かれた乳房や尻には激痛が走るが、哀れな少女は歯を食いしばってそれに耐えている。しかしクラスメートのほぼ全員が血眼になって殺しあっているこの状態で、両手で吊るされているというこの状態がどんなに恐ろしいかは、人並みに頭が働けば典子にも十分に分かっている。
 
もし誰かに見つかれば、その時には間違いなく殺されてしまう。精一杯訴えたらもしかしたら…、だめ、それでもあの恐ろしい相馬さんに殺されちゃう。もしかしたらその人も一緒に、ああっ…ああっ…、どうしてこんなことになってしまったの。なにが悪かったの。どうして…どうして私がこんな目に。お父さん、お母さん、典子を助けて。典子はまだ死にたくない。一発の銃声が響いたのはその時だった。

その瞬間、両手で吊るされていた典子のブラウスの脇腹の処に穴が開き、新たな鮮血が溢れ出す。

「ヒャアアアーアッ…ああっ…ヒャアアアーアッ…ウギャアアアーアッ…痛いーっ…ぐあうっ…お願い痛い…助けてぇーっ…お願い助けてよう…。」

そして同時にかわいらしい唇から無惨に絶叫が迸り、空中に吊られている体が激しく引き攣りのた打ち回る。銃弾は小さく、そのため貫通するには至らなかった事がより苦痛を大きなものにするのだろう、そのため典子は空中で吊られたまま、のた打ち回って泣き叫んでいる。声を出すともっともっとついさっきまでクラスメートだった殺人者たちが集まってくる、そう分っていてもその凄まじい激痛に泣き叫ばずにいるなど不可能だった。しかも二発目の銃声が轟くと同時に、スカートの左の腿の付根辺りに穴が開いて鮮血が吹き出す。
 
「キイイイィーイッ…ヒイイイィッ…ウギャアアアーアッ…うああっ…ウギャアアアーアッ…痛いよーっ…助けて…キィエエエーエッ…お母さん助けて…痛いよーっ。」

銃弾はきっと左の足の付根を砕いたに違いない、左足そのものはだらりと垂れ下がってしまうが、吊るされている典子の体そのものは悲痛な絶叫哀願とともに、無惨に引き攣りのた打ち回る。その時だった。藪の中から何か格闘するような音がするとともに、男子の物らしい呻くような声がする。「やったわ、典子。コルト・ガバメントゲットよ。」やがて藪の中から刃ばかりか柄までも真っ赤に染めた鎌を片手に、もう一方の手に小型の自動拳銃を手にした相馬光子が現れる。「これはお前の分け前だよ。遠慮なく受け取りな。」そして吊られたまま泣き叫んでいる典子に楽しそうに言うと、腿の付け根が砕かれた左足の膝に一発銃弾を打ち込み、囮がさらに多数の獲物を呼び寄せるためにさらに無惨に泣き狂わせる。

「やめて…千種さんお願い来ないで…あぐあう…あうう…千種さん来ちゃだめなの…お願い…お願い来ないで…。」

無惨に切り裂かれて銃弾で血塗れになって吊るされている典子は、アイスピックを両手で構えて近寄ってくる千種貴子に懸命に訴えていた。光子とその美貌を競うほどの美人で陸上部のエースの貴子は、きっとまだ誰も殺していないのだろう、全身小刻みに震えながらも、一歩一歩踏み締めるように自分に近づいてくる。典子は貴子に殺されるのはいやだったし、それ以上に貴子がどこかに隠れて狙いをつけているはずの光子に殺されるのも見たくはなかった。しかし貴子はどうして典子がここでこんな姿になっているのか判断する力も失ったかのように、憑かれたような目をして典子に近づいていく。
 
そしてそのアイスピックが力一杯突き出され、それは無惨に典子の鳩尾に突き刺さる。

「ぐわうっ…ぎぐうあっ…ウギャアアアーアッ…ウギャアアアーアッ…痛いよーっ…助けて千種さん…はがう…痛いよーっ。」

またも内臓をえぐられる激痛に典子は全身を仰け反らせて絶叫し、貴子は顔を強張らせたままアイスピックを引き抜こうとするその瞬間だった。銃声が響くと同時に美しかった貴子の顔の右半分が、無惨に泣き叫んでいる典子の目の前で弾け飛ぶ。

「ヒイイイィーイッ…ヒイイイィッ…アヒイイイィーイッ…。」

典子の口から苦痛とはまた違った悲鳴が迸る中、貴子はその美貌をグロテスクに砕かれてそのまま地面に崩れ落ちてしまう。典子はなおも無惨に泣き叫んでいるが、光子は用心深くその姿を現さない。

「おやおや、えらく元気がなくなってきたじゃない。どうしたの。」

藪の中から現れた光子は、全身を苛む激痛にぐったりと項垂れ喘いでいる典子の顎をつまんで顔を持ち上げながら面白そうに訊ねるが、もう彼女はそれに応じることもできない。ここにこうして吊るされてからどのくらいな時間がたったのだろう。三十分かもしれないし、三時間かもしれない。自分の足元には千種貴子が倒れていたし、小さな広場の片隅では新井田博が倒れている。言うまでもなく相馬光子が何事かと不用意に近づいてきたのを撃ち殺したものだが、光子はその死体を一応改めたものの、小さく舌打ちしてどこかに隠れてしまった。ともあれ光子はもう三人の級友を殺している。そして囮としての役に立たないとなれば、自分もやがて…。
 
「役立たずになったら殺すしかないけど、さあどうかしら。」

そう言いながら光子はまだしつこく持っていた鎌で、ブラウスの上から右の乳房を縦に切り裂いて、さらに左乳房までもやや斜めになってしまったがやはり縦に切り裂いてしまう。もちろん典子は堪ったものではない。

「ヒャアアアーアッ…ぎあうっ…ギヒャアアアーアッ…ギャアアアーアッ…痛いーっ…痛いーっ…助けて…ヒャヒギイイイィッ…ヒイイイィーイッ…お願い誰か助けて…。」

ぐったりとなっていた体を捩らせて、典子の恐ろしい絶叫が木立の間をこだまする。

「おやおや典子、けっこう頑張るじゃないか。これならまだまだ囮となって…。」

光子がうれしそうに言ったその時だった。突然飛来した矢が光子の左肩に突き刺さる。
 
「畜生。」

光子は口汚く罵ると鎌を腰に差して、とっさに吊るされている典子を楯にして木立の間を窺う。この場合、攻撃側は慎重を期して確実に狙える位置に移動するのが定石だろうが、射手はその場から立て続けに矢を放ち、それは当然光子が楯にしている典子の体に命中する事になる。矢と言ってもボウ・ガンタイプの物だろう、狙いは割と正確だが、しかし楯からわずかに覗く光子に当てる事ができるほど正確ではない。しかも足を狙わず上半身を狙うから矢は光子に聞こえるほどの鈍い音を立てて、まず典子のへそのあたりに突き刺さり、続いて下腹部に、左腿にと次々に突き刺さる。

「ギィエエエーエッ…ヒイイイィーイッ…ヒギイイイィッ…痛いーっ…いやだ…痛いよーっ…うがあっ…ウギャアアアーアッ…ウギャアアアーアッ…うわああっ…ウギャアアアーアッ…。」

典子は自分の体に突き刺さる矢を大きく見開いた目で見詰めながら、やはり恐ろしい声で絶叫しながら全身をのた打ち回らせねばならない。
 
「ふんっ、楯ならもうちょっと静かにしててよね。それに血塗れで汚いったらありゃしないんだから。」

光子はしかしそんな典子を楯にしたまま手前勝手な文句を言っているが、目はしっかりと藪を見据えている。次の矢は典子と光子の体をかすめて背後に飛び去り、次の矢が右の腿の付け根を抉って、人間楯が無惨な声を張り上げた時、ようやく射点をつかんだ光子は藪に向かって立て続けに三回コルト・ガバメントの引き金を引き、銃声が轟くと同時に男子生徒の物らしいぐわっと言うような絶叫が聞えてくる。
 
「どうやら…やったかな。」

光子はなお慎重にその矢の射点に狙いを定めていたが、自身でも手応えを感じていたのだろう。銃をその射点に向けて慎重に構えたまま、戦果を確認するためにその場所に歩み寄っていく。或いはボウガンそのものに奇襲兵器としての魅力を感じたのかもしれない。しかし距離を半分余りに詰めた時、「畜生」という声とともに引き金を引き、銃声が起ると同時に腹に矢が尽きたってがっくりと体を折って蹲るように倒れてしまう。とその直後、藪をがさがさ言わせながら現れた熊のような男は図体の割りには気が弱く、皆から苛められている赤松義雄だった。赤松は『大丈夫』とでも言うように、地面に蹲ったように倒れている光子の傍らにしゃがみ込み様子を窺おうとするその瞬間、蹲っていた光子の右手が腰に差していた鎌を一閃させてその首に突き刺さっていた。赤松は信じられように目を見開いていたが、鎌が突き刺さったままの首から血飛沫を迸らさせながら、声もあげ得ず地面をのた打ち回り始める。
 
一方、至近距離から腹に矢を受けた相馬光子も相当な深手なのだろう。美しい顔を無惨に歪めて立ち上がると、拳銃を握り直して吊るされて無惨に泣き叫んでいる典子に歩み寄っていくが、その顔は元が美しいだけに凄絶、凄惨、なんとも言い様がない。「どうやら私だめみたい。でも一人では死なないんだ。一人では死なないんだから。」その唇からはそんな言葉が漏れている。もちろんその意図は明らかだ。光子は典子を道連れにしようとしている。「助けて…いやっ…いやだ…ぐあうっ…うああ…死にたくない…死ぬのはいやだ…はがああっ…お願い死にたくない…。」典子の顔が恐怖に引きつって必死の声で許しを乞う。
 
しかしよろめくような足どりで囮の処に戻った光子は目を輝かせながら手にしたコルト・ガバメントの銃口をそんな典子の額に押し当てる。発砲したばかりのそれは火傷をしそうなほどに熱く、典子の顔は恐怖に引きつる。光子はそんな典子の表情に美しい顔を醜く歪めて引き金にかかっている親指に力を込め、そして引く。しかし典子と光子の予想に反しカチッと言う音がするだけで何も起らない。弾がなかったんだ、光子の顔にしまったというような、典子の顔にはあっけにとられたような表情が浮かんだ次の瞬間、新たな銃声が広場に轟く。
呆然と目を見開いている典子の足元で相馬光子はのた打ち回って苦悶していた。

「ぐわうっ…ウギャアアアーアッ…うあうっ…苦しいよう…痛いよう…ヒャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…お願い助けて…痛いよう…。」

腹に矢を受けて、さらにほぼ同じところに銃弾を受けて体は鮮血にまみれている。とは言え全身に五本の矢とアイスピック一本、四発の銃弾を受けている上に光子に鎌で切り刻まれている典子に比べたらダメージは軽いはずだが、そんな事に構ってはいられない様子だ。一方、赤松は赤松で全身を断末魔にひくつかせている。そこに現れたのは桐山和雄と黒長博の二人で、典子はもちろん光子や赤松の顔まで恐怖に引き攣る。案の定桐山は腰から小型の自動拳銃を抜くと、その恐怖に強張る表情に笑みさえも浮かべてまず赤松の、続いて光子の額に次々に銃弾を打ち込んで息の根を止めてしまう。
 
桐山和雄は美少年だった。それこそ絵にかいたような美少年であり、その上運動神経も抜群なら頭脳もびっくりするくらいなほどに優秀で、どこからどう見ても文句の付けようもない生徒のはずだった。が彼は不良であるばかりか、学校はおろか付近一帯の不良を仕切っていると言われるリーダー的な存在だった。学校内ではやはりクラスメートのこの黒長博ともう一人沼井充の二人を従えていたが、肩で風を切って闊歩していたのならともかく、真面目に授業を受けたりしていたから益々気味悪がられていた。沼井が居ないのはもう殺されてしまったか、それともさっさと武器を奪うために桐山が殺してしまったか、桐山はそんな事さえやりかねない生徒なのだ。やっと悪魔から解放されたと思った典子は、また新たな悪魔の手で苛まれなければならないのだ。
 
「助けて…ぐあああ…うああっ…痛いよう…桐山君助けて…ヒイイイィーイッ…ヒイイイィッ…ギヒイイイィーイッ…お願いです…お願い助けて…。」

それでも典子は死に物狂いで哀願していた。許しを乞い助けを求めていた。しかしもちろんそれを聞き入れる桐山ではない。そうでなくても最期の一人になるまで殺し合う、そして最期の一人になればその一生涯は保証されるというこのゲームをもっとも素直に受け入れているのは、この桐山と彼がついさっき死骸にした相馬光子の二人なのだ。「相馬の奴、あの頭にしては中々面白いことを考えやがったな。」そんな典子の無残な姿を、そしてその周囲に散らばる他の三つのクラスメートの屍を眺めながら、桐山は残忍な笑みを浮かべて言う。
 
「それでは早速我々も利用させてもらおう。黒長、見張っていろ。」

桐山は従える黒長に命じると手にしている小型の自動拳銃を渡し、腰からも両刃のナイフを抜くといきなり、制服の、もう血に真っ赤に染まっている染まっているブラウスの胸元にこじ入れると、そのまま、既に光子の鎌にズタズタに切り裂かれているブラジャーごと真っ直ぐ縦に切り裂いてしまう。もちろんナイフは両刃だから彼女の肌も残酷に切り裂いて、さらに鎌で四つに切り裂かれているまだ膨らみきっていない初々しい、しかしその断面から黄色い脂肪の粒さえはみ出させている無惨な乳房もさらけ出される。

「キャアアアーアッ…あああっ…ヒャアアアーアッ…いやです…いやだぁーっ…あがあうッ…ヒイイイィーイッ…桐山君助けて…いやぁーっ。」

そして初めて目にした物の、まさかこれほどまで無惨な様相を呈していたとは思わなかったのか、典子もいよいよ無惨に泣き叫ぶ。
 
「相馬にはあれで十分だったのかもしれないけど、僕の囮にはこんなのではまだまだ不十分なんだ。つまりは一目見たら一体これは何事だろうかって、後先構わず走り寄るような姿にならならないといけないんだ。」

桐山はそう言いながら典子の背後に回ると、やはり光子の鎌に横一線に切り裂かれている彼女のかわいい尻にナイフを突き立て、今度は縦横無尽に切り刻み始める。

「キャアアアーアッ…キャアアアーアッ…ぐあうっ…ウギャアアアーアッ…痛いわ…痛いーっ…キヒィエエエーエッ…栗山君やめてよう…お願い許して…キイイイィーイッ…桐山君助けてぇーっ。」

もちろん肌をずたずたに切り刻まれる典子は狂ったように泣き叫び、いよいよ無惨にのた打ち回る。「おい、黒長。しっかり狙っていろ。囮をセットしている間にズドンでは洒落にならないからな。」その時、ふと顔をあげて桐山は銃を預けている黒長に気軽に声をかけるが、その顔に走る不思議な動揺を見逃さない。

やがて典子の左右の臀部は膾のように切り刻まれ、スカートも下着も前に突き刺さっている矢で辛うじて体にへばり付いているだけになってしまうが、桐山はそれを毟り取るように奪い去って、典子をぼろぼろのブラウスとソックスと靴を履いたままの足以外はほとんど全裸にされてしまう。下腹部のまだ生えそろっていない若草やサーモンピンクの花弁まで晒されていて、美人ではないかもしれないが優しくておちゃめで可愛らしい典子の裸体は、恐らく普段ならば彼等が震い付きたくなるほど魅力的だったかもしれない。しかしその乳房は切り裂かれ、腹には矢やアイスピックが突き立ち、さらに何発かの銃弾が貫いて鮮血にまみれている。その姿は何とも無惨で、また典子自身ももう自分が裸になったことを恥ずかしがる余裕もない。

「ぐああっ…グギイイイィーイッ…ヒイイイィッ…ひどいよう…痛いーっ…ヒィエエエーエッ…お母さん助けて…死にたくない…お母さん助けてぇーっ。」

ただ無惨に泣き叫びのた打ち回るばかりだ。

しかし桐山もただその裸体を楽しむためだけに典子を裸にした訳ではなかった。

「おい、黒長、こいつの足を前から広げてしっかり固定しておけ。そう、その通りだ。」

桐山は手近に転がっていた太さが三、四センチ、長さが1メートルほどの木の枝を拾い上げていう。そして黒長が拳銃を腰に差して前で典子の足首をしっかり握って両足を左右に広げるのを満足そうに眺めながら、その木の枝を典子の肛門に思い切り捩じ込む。節くれ立っている上、先端も爆ぜたようになっているだけで大して尖っていもいない木の枝だから、たちまち肛門が裂けろ続いて内臓が残酷に引き裂かれる。

「ぐがうっ…グギャアアアーアッ…ウギャアアァッ…そんな…こんなのやめて…あがああっ…アギャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…桐山君助けて…痛いよーっ。」

内臓をズタズタにされていく、そして体を串刺しにされていく激痛に、典子は無惨にのけ反って泣き叫ぶ。もちろん木の枝にも鮮血が幾筋も伝うが、桐山は容赦はしない。

「おい黒長。もっとしっかり押さえていろ。」

さらに何とか両足を閉じようと泣き叫ぶ典子に手を焼き、しかしそれでも懸命に足首を捕まえている黒長に声をかけながら、桐山はぐいぐい捩じ込むようにして枝で典子の体を貫いていく。全くぼやぼやとしていられない。ぼやぼやしていれば囮にする典子の回りの死体がまた二つ増えることになりかねない。もっとも自分の背後には木があり正面では黒長が体をこちらに向けているから、自分は奇襲を受ける心配のないのは計算に入れている。しかし典子にとっては地獄だった。
 
「助けて…お願い助けてぇーっ…グギャヒイイイィーイッ…ギヒイイイィーイッ…イヒギィッ…痛いよーっ…痛いよーっ…グギャアアアーアッ…死…死にたくないよう、ギヒィエエエーエッ…お母さん助けて…えげげぇっ…アヒイイイィーイッ…ギギヒイイイィッ…死にたくない…痛いーっ…死にたくないよーっ。」

内臓をズタズタにしながら木の枝が食い込む度、頭までも粉々になりそうな激痛が脳天まで貫くのだ。しかもそれは木の枝が一センチ食い込む度に凄絶な物となる。やがて典子のアイスピックの突き刺されている鳩尾のやや下あたりが不自然に膨らみ始めるが、桐山はいよいよ力を込めて木の枝を彼女の肛門へ通し込み続ける。

「ヒャギャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…痛いーっ…桐山君やめて…お願いやめてぇーっ…うあうっ…ウギャアアアーアッ…ウギャアアアーアッ…桐山君助けて…いやっ…いやぁーっ。」

典子の絶叫がいよいよ高くなる中、その部分はいよいよ不自然に盛り上がっていき、やがて内側から弾けるように避けてそこからにょっきりと姿を現したのは、鮮血に染まって腸らしい青い臓器の断片のような物をまとわりつかせた木の枝だった。

「ようし、黒長、足を離していいぞ。」

肯いた黒長は両足をしっかりと握っていた手を離したその瞬間だった。桐山の手には腰から引き抜いたナイフが握られ、黒長が腰の拳銃に手をやるより早く、それは黒長の頸動脈を切り裂いていた。
 
黒長もまた信じられないように目を見開いて地面に崩れ落ちるように倒れ、桐山はその腰にさされたままの拳銃を引き抜いて自分の腰に差す。

「お前程度の考えていること程度はお見通しだぜ。なあ典子。」

桐山はついさっきまで手下に等しかったクラスメートの死体を靴で小突きながら、ついさっき自分が串刺しにしたクラスメートに声をかける。しかし典子はそのどちらも見てはいなかった。

「ギギャアアアーアッ…ヒイイイィッ…ギヒイイイィーイッ…痛いよーっ…死にたくない…ぐわうっ…ハギイイイィーイッ…お母さん死にたくない…お父さん助けて…グヒャアアアーアッ…ギヒャアアアーアッ…ぎああっ…。」

体を肛門から胸元まで、それも節くれ立った木の枝に串刺しにされた激痛にのどを震わせて泣き叫んでいた。
 
しかしそれでも桐山には大した感情の変化はない。まあ泣き叫べば泣き叫ぶだけ獲物が集まってくるだろう、そんな顔付きだ。

「仕方がないな。それでは死体を片付けないとな。相馬もアイデアは良いのに死体がこんなに転がっていれば誰だって警戒するのに。」

しかしやがて桐山はあたりに注意を払いながら、散らばっている死体をまるで荷物でも扱うように藪の中に引きずり込む。もちろん赤松のボウ・ガンを、まだ七本あまり残っている矢とともに自分の物にする事を忘れないが、その死体を足を持って引きずりながらふと気付いて呟く。

「しまった。黒長の奴、こいつをやらせてから殺すのだったな。」

清水比呂乃は目の前にぶら下がっている物を面白そうに眺めていた。それはほとんど裸にされた上に両手で吊るされ、滅茶苦茶に苛まれた上に胸元から木の枝のような物を突き出してぐったりと項垂れて、凄絶な苦痛に無惨に、そして不様に泣き叫んでいた。そして懸命に訴えていた。

「ヒガギイイイィーイッ…うあうっ…来ちゃだめ…清水さん来ちゃだめよう…ぐあうっ…ヒイイイィーイッ…ヒイイイィーイッ…ヒイイイィーイッ…お願い来ないで…ああっ…いやだ…いやぁーっ。」

もちろんそれは中川典子の無惨な姿だったが、比呂乃はそれが自分の右手にあるM19・357マグナムの所為だと信じていた。自動拳銃のそれは少女の手にはあまりに大きく、重く、その威力は想像するだに恐ろしい。それはいつも大人しかった典子には怖いだろう、比呂乃はほくそえんでいた。
 
光子の一の子分的な存在であり、常に金魚の糞のようにその後に従っていたにしては度胸も十分にある比呂乃は自身に割り当てられたコルト・ハイウェイパトロールマンというリボルバーで旗上という男子生徒を倒してこの銃を奪っていたから、彼女は今銃を二丁も持っている。弾は無駄にはできないけど、こいつでこのマグナムの威力を確かめておくのも悪くない。

「来ちゃだめ…殺されるわ…ヒイイイィーイッ…清水さん殺される…。」

典子はまた訳の分らないことを言って訴えているけど容赦はしない。重たいけどこんなもの片手でだって扱えるんだ。比呂乃はしびれそうになる手でずっしり重いマグナムを支えて引き金を引く。
 
比呂乃が狙ったのは腹のはずだった。しかしやはり銃そのものの重さのために銃口が下を向いてしまったのだろう。威力のありすぎるほどの銃弾は既に二発の銃弾を受けている左足の膝に命中し、そこから下を一発で吹き飛ばしてしまう。

「グギャヒャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…があうっ…助けて…ガギィエエエーエッ…痛いよーっ…助けて…痛いよーっ。」

さらに片足吹き飛ばされてしまった典子は息を吹き返したように泣き叫ぶが、絶叫は一つだけではなかった。

「ギャアアアーアッ…ギャアアアーアッ…ギャアアアーアッ…手首が…私の手首が…痛いよーっ…ヒャアアアーアッ…痛いよーっ。」

撃った比呂乃もまた右手首を押さえてのた打ちまわっていた。余りに強力な銃の、余りに強力な反動は一発で彼女の右手首を砕いてしまったのだ。だがやがて別な銃声が響いてその悲鳴のうちの一つが途絶える。桐山の銃弾が泣き叫んでいる比呂乃の頭部を貫いたのだ。やがて注意深く姿を現した桐山はマグナムとコルト・ハイウェイパトロールの二丁の戦果ににんまりと笑う。

「ウオオオォーオッ。」

突然、背後から雄叫びを上げながら飛び出してきたのは倉元洋二だった。そして両手で吊るされて無残に泣き叫んでいる典子に手にした短刀で思い切りきりつける。差し込む。もしそれがまともな短刀なら、典子はこの時点で絶命していたかもしれない。しかしその担当はいたるところ赤錆だらけで、刺してもまともに肌を突き通すこともできないし、切っても骨までも達しない。しかしこのことが逆に典子には地獄だった。

「ギャアアアーアッ…やめてぇーっ…倉元君やめて…ヒャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…ひぎいいいぃっ…痛いーっ…お願いやめて…痛いーっ。」

まるで鋸で全身を切り裂かれるような激痛に典子は木の枝に串刺しにされた体をのた打ち回られて泣き叫ぶ。
 
しかし倉元は狂ったように典子の背中や、既に鎌やナイフに膾にされている臀部に無数に切りつけると、手で典子の体を正対させて胸や腹にさびた短刀で切りつけていく。幾ら錆びていても短刀だった。突き刺せば腹の皮膚を貫いて内臓まで達するし、切れば一センチ程度は軽く切り裂く。しかも錆びている事が激痛をいよいよ凄まじくする。

「ギィエエエーエッ…ウギャアアアーアッ…ウギャアアアーアッ…痛いよーっ…お願い殺さないで…うぎひいいいぃっ…痛いーっ…痛いーっ。」

典子は狂ったように泣き叫ぶが、倉元は或いはこの極限状態に耐え切れず狂っていたのかもしれない。目を血走らせ、何か訳の分からないことを呟きながら錆びた短刀で典子をさらにずたずたにしていく。
 
「ヒギャアアアーアッ…ぐあうっ…グギャアアアーアッ…痛いよーっ…倉元君痛い…ヒィエエエーエッ…ぐがあっ…グヒィエエエーエッ…お願い助けて、いやぁーっ…ヒャギャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…ひひいいいぃっ…殺して…お願い殺して…痛いよーっ…ウギャアアアーアッ…死んじゃうよう…。」

ついに典子の口からその言葉が迸る。その言葉が自分を殺してくれと言っているのか、それともどこかに隠れているはずの桐山にこの狂ったクラスメートを殺してくれと言っているのか、もう典子自身にも分からない。しかし典子自身の体が邪魔になるのか、桐山は中々発砲しない。結局、倉元が血染めの短刀を手に絶命した時、吊るされている典子の体は全身無数の切り傷に覆いつくされ、ぐったりと項垂れて喘ぐだけになっていた。

突然、びっくりするほど大きな銃声が轟く。そう、隠れていた桐山さえびっくりほど大きな銃声だった。

「ヒャギャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…アヒャアアアーアッ…助けて…痛いーっ…お願い助けて…ギィエエエーエッ…ヒイイイィーイッ…痛いーっ…ヒイイイィーイッ…。」

そして囮とした吊るされていた典子の、さすがに苛み尽くされてぐったりとなっていた体がまるで巨大な手で打ちのめされたように大きくのた打ち、引き攣り凄絶な絶叫が木立の間をこだまする。実際、典子は全身、そう顔といわず、腹といわず、胸といわず、手足といわず無数の灼熱した小さな弾丸を受けた細かな穴を穿たれてその全てから鮮血を吹き出し、血みどろになってのた打ち回っていた。
 
ショット・ガンだ。こいつは手ごわいぞ、桐山は瞬時に藪の中で体を低くして銃を構えるがなぜかそれ以上何もしない。もしかしたら探りだったか、桐山がそう思ってふと気を緩めたその瞬間、背後から伸びてきた手に握られていた軍用ナイフが、その喉を書き切ろうとする。桐原も運動神経にも体力にも自身がある。すんでのところでその手首をつかんでそのナイフを奪い取ろうとするが、その相手も相当な使い手と見えて容易くそれを躱す。なぜ銃を使わない?桐山は一瞬そう思うが、もしさっきのショット・ガンの奴が近くにいればたちまち二人纏めて血祭りだ。こうなれば体で戦うしかない。

「七原君…やっと…やっと…。」

桐山が隠れていた藪から血に染まっているナイフを手に現れた生徒を見て、典子は思わず声を上げる。一目ぼれしてしまったけど言葉にできなかった七原君、プレゼントしようとしてクッキーを焼いた七原君。その七原君にやっと会えたのだ。典子の声は苦痛に喘ぐ中にも悦びに溢れている。しかしその男子生徒は呆然として言葉もない。もちろん典子というのは分ったろう、散弾を浴びて十あまりの穴が開いてはいてもその容貌は相変わらずやさしげで可愛らしかった。
 
しかしその体は無惨に苛まれ尽くしていた。銃弾が、散弾が、ナイフが、鎌が全身をずたずたに苛んでいた上に、その体を木の枝が乱暴に貫いていた。こんな無惨なクラスメートに七原でなくてもなんて声をかければ良いのだろう。しかもその体には断末魔の麻痺さえ走っている。

「七原君…私…私…。」

典子はしかしそれでも最期の力を振り絞って、自分の思いを伝えようとする。しかしその時、今二人のいる地域が危険地域となる旨が通報され、七原はやや躊躇いはあるものの典子の言葉を耳にすることなく安全地帯へと走り去っていく。

『いかないで…七原君お願い…せめて…せめて…』

そんな七原の姿を見詰めながら既にものを言う気力さえ失っている典子の首に巻かれているガダルカナル22号がやがて…。

最期にお詫びしなければならないのだが、私はこの小説を読んだこともないし、映画だって見てはいない。そもそも私はベストセラーには全く興味がないのだし、私程度の筆力で原作の持っている雰囲気など出せる訳がないから、読んだところで作品の出来にそう大した違いがないことは私が保証する。とは言え余りに滅茶苦茶を書くのも興醒めだから一応の人間関係やら、ゲームのルールやら、キャラクターやら、所持している武器やらに付いては最低限の情報は仕入れた。
 
しかしこれにしたってそう重視したわけではなく、ちょい役クラスの性格設定とか誰が誰をどう殺したかなどはもういい加減を突き抜けている。桐山だの相馬だのは中々魅力的なキャラらしいが、それも無視してただの悪役とした。こんな作戦が不可能なシステムがあるのかもしれないが、それも正直知ったこっちゃない。詰まるところこの小説のシチュエーションは物になると言う直感だけで作った代物だから、細かなことを指摘されたら作者としては非常に困る。例によってどうか温かい目で見ていただきたい。

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  1. 2020/02/27(木) 11:47:00|
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